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旧環七沿いの生活記 赤坂に引っ越して題名変更です。 基本誰も見ていないブログで、備忘録的な独り言

平等の考え方は難しい

5月1日、CASは、五輪の陸上女子800メートルで金メダルを獲得したキャスター・セメンヤ選手の、「男性ホルモンの値の高い女子選手の出場資格を制限する新規定撤回を求める訴え」を退けた。

ケープタウン 1日 ロイター] - スポーツ仲裁裁判所(CAS)は1日、五輪の陸上女子800メートルで金メダルを獲得したキャスター・セメンヤ(28、南アフリカ)の、男性ホルモンの値の高い女子選手の出場資格を制限する新規定撤回を求める訴えを退けた。

国際陸連(IAAF)は、性分化疾患の女性アスリートは男性ホルモンであるテストステロンの値が高く、それによって不公平な優位性を得ていると主張。女子の400メートル─1マイルの間の種目について、基準値まで下げることを求める新規定を導入しようとしていた。

CASはこれが、女子選手による競技の公平性を守るという目的のために必要だと結論付けた。

生まれ持った体質を変えず、ありのままで競技に参加したいと主張していたセメンヤ。この結果を受け、弁護士を介して声明を発表し、「CASの判決が私を止めることはない。もう一度立ち上がり、南アフリカ、そして、世界中の若い女性とアスリートをインスパイアし続ける」と述べた。

自分がキャスター・セメンヤ選手を初めて知ったのは

確か2009年の世界陸上の時だった。

圧倒的に抜きんでた形でメダルを獲得して衝撃を受けました。

その後、性別疑惑が出ていろいろ苦労なされたようですが

リオオリンピックでは金メダルを獲得したようです。

 

この出場資格の件はトランスジェンダーの方々の人権問題等もあり

難しい問題ですから、自分はコメントを差し控えますが

客観的に陸上競技における男女の差がどれくらいあるのかを

書いてみたいと思います。

 

まず2019年4月1日現在の女子世界記録の数字を調べると

100m 10.49 F.グリフィス・ジョイナー 米 国 1988. 7.16 

200m 21.34 F.グリフィス・ジョイナー 米 国 1988. 9.29

400m 47.60 M.コッホ 東ドイツ 1985.10. 6 

800m 1.53.28 J.クラトフヴィロヴァ チェコスロバキア 1983. 7.26 

1500m 3.50.07 G.ディババ エチオピア 2015. 7.18 

 

といった感じです。

これは男子で言うと中学生の国内記録に、だいたい相当します。

100m 10.56(10.4手動) 

200m 21.18 

400m 48.18 

800m 1.52.43 

1500m 3.49.72 

 

リオオリンピックでの女子金メダルタイムは

100m 10.71

200m 21.78

400m 49.44

800m 1:55.28 (これはセメンヤ選手です)

1500m 4:08.92

 

ちなみに男子高校生の東京都大会の出場標準記録

(全国大会予選(都大会)に出場できる最低タイム)は

11秒15 100m

22秒65 200m

51秒00 400m

2分01秒00 800m

4分13秒00 1500m

ってな感じです。

 

つまり男子で高校で陸上やってて

全国大会の都予選に出場できる方なら

オリンピックでも決勝を目指せるタイムが出せることになり

全国大会出場を本気で目指すレベルの人が

女子でオリンピックに出場すれば

金メダルを期待できることになります。

 

良くバラエティ番組などで女子アスリートが素人芸人と対決

みたいなのをやっていますが、テレビ的演出が入ってのことだというのを

忘れてはいけないと思います。

実際のタイム的に言うとこのくらい男女の差があるのです。

 

ですから女子のスポーツの公平性を保つ為の決断は非常に難しいと感じます

そこに人権や、マイノリティへの差別問題みたいな考え方が入ってくれば

なおさらなこと、、、