CONTAXの思い出

原体験について

なんとなく自分のレンズラインナップを見ていて思い出したことがある。

自分がカメラを最初に意識したのは中学生のころ

友人がニコンの一眼レフを持って写真を趣味にしていたのだが

自分も欲しくてしょうがなかった。影響を受けてもう一人の友達が

ペンタックスのカメラを買い。二人が写真撮影で楽しんでるのを見て

どうしてもカメラが欲しくなった。しかし特別裕福でもない自分の家庭では

中学生に一眼レフを買うなんてとても無理、、、それでもカメラが欲しい欲しいと

言い続けていたら父の友人がキャノンのカメラを譲ってくれた。

標準レンズ（50㎜の単焦点）1本だけでボディもかなり型落ちではあったが

初めての一眼レフで写真を撮りまくった。

しかし当たり前だけど、まったくうまく撮れない、試行錯誤を重ねて頑張ったが

思うような写真が取れない。

当時はインターネットなどもないので、写真雑誌などを買って勉強したのだが

ぜんぜんダメだった、、、

雑誌に載っている作例、作品をみてこーゆー写真が撮りたいと頑張ってあがいていた。

そんな時、ふと気づいたのだが自分が良いと思っている写真はカールツァイスとかいう

レンズで撮られていることが多い。というよりほとんどがそうだった。

中学生の自分は、そのレンズがあればこのような素晴らしい写真が取れるのではないかと

量販店に行きカタログをもらったりしながら調べてみた。

カールツァイスというレンズのメーカーはドイツの老舗メーカーで

その当時は京セラが販売しているCONTAXというブランドのカメラで使用することができることが判った。

が、、、そのボディとレンズはあまりに高価で、全く自分には手が出ないものだと同時に判ってしまった。

写真は機材で決まるものではない！良い機材を使ったからといって

良い写真が撮れるわけではないと自分に言い聞かせて諦めた。

その後、手元にあるキャノンのカメラと標準レンズ一本でしばらくは頑張ったのだが

自分にとっていい写真が、全く撮れない状態が続き結局は飽きてしまい。

高校、大学と記念写真さえも興味がないという時期が続いた。

社会人になり、世間ではデジタルカメラが台頭してきてフィルムカメラが時代遅れになり始めたころ。

ある雑誌でフィルムカメラの特集記事を何の気なしに見ると、、、

中学生のころ、憧れて手が出なかったCONTAXのボディもレンズも中古なら買えるかもしれない！

そんなことに気づいてしまって、すぐに中古のRTSとプラナーの85㎜　F1.4を購入した。

ファインダーをのぞいた瞬間、カールツァイスの世界に魅了され

写した写真も下手糞ながら、自分の撮りたいと思っていた写真が撮れることに驚いた。

その後は坂道を転げるようにレンズ沼に嵌り

D18/4,D25/2.8,D28/2.8,D35/1.4,P50/1.4,P85/1.4,MP100/2.8,S135/2.8,S180/2.8

TT200/4,TT300/4と矢継ぎ早に中古レンズでラインナップを揃えていった。

ただ、フィルムカメラという物は撮影するたびにお金がかかり

現像するにも、それなりの費用がかかる。

ちょうどその時に仕事上でニコンのデジタルカメラに関わる事にもなり

フィルムカメラの出番は減っていった。

でも、ニコンやキャノンの最新機種、高級レンズを使っても

どうしても自分にはカールツァイスのレンズが忘れられなく

カールツアイスのレンズをデジタルカメラで使いたいという欲求は

ずっとくすぶり続けフォーサーズのカメラにアダプターでつけて画角の違いにがっかりしたりしながらもレンズを手放すことはできなかった。

そこでソニーから、我らオールドレンズファンの救世主"a7シリーズ"が登場し

今に至る訳である。

※結局CONTAXのレンズは全部売って新しいツァイスにしちゃいましたが、、、笑

で、、、

話を戻すが、今のラインナップで感じることは

一通りそろえたCONTAXのカールツァイスレンズではあったのですが

その中で中古でも希少な上に、高くて買えないレンズがいくつかありました。

・Distagon 15/3.5   隅々まで綺麗に写る、憧れの超広角レンズでした。

・Distagon 21/2.8　自分的には、完璧に見えた広角レンズで実物を見る事も稀でした。

・Distagon 28/2　油絵を思わせるようなコッテリ深い色合いが憧れでした。

・Planar 55/1.2　限定で販売されたF1.2の標準レンズまさに憧れでした。

・Planar 85/1.2　こちらも限定F1.2のレンズ一番欲しかったレンズです。

・Planar 135/2　この写真良い！と思ってレンズ確認するとだいたいこいつでした。

・Aposonnar 200/2　正直このレンズ、実物見たことないレベルです。

・Tele-Apotessar 300/2.8　受注生産のレンズで、買おうって思ったこともないレンズですが憧れてはいました。もちろん実物見たことはないです。

上記8本のレンズは本当に憧れて、欲しくても手に入らなかったレンズです。

今の自分のレンズラインナップを見ると

D21/2.8、D28/2、AD55/1.4、AP85/1.4、AS135/2　にビオゴンの35㎜と、、、

当時のあこがれの現代版レンズを無意識に買いそろえてたみたいです！

※ビオゴンはContax（レンジファインダー）のレンズですが

AS200/2、TAT300/2.8に相当するものは現在のツァイスでは

ありませんし、あっても買えないと思いますが、、、

以上、本当にくだらない話でした。

誰も見てないとは思いますが、間違ってみちゃった人すいません。

憧れのCONTAX D28/2をa7IIにつけて、

某中古カメラ屋さんの前で試し撮りした写真です。